行き場のない「古いカキいかだ」を雑草対策の救世主に「いかだチップ」海水の塩分で効果アップ!
広島ニュース TSS
本日TSSにて取り上げていただいたニュースが動画でアップされました。
古くなったカキいかだを雑草対策に有効活用する新たな取り組みが広島県廿日市市の漁港で始まっています。 廿日市市の漁港で粉砕されていく竹。 海での役割を終えたカキいかだの「いかだチップ」です。
【五十川記者】
「できたものを見ますと、だいたいですね。竹が5センチほどの大きさまで細かくなります。養殖のカキいかだは1台あたり130本の竹を使っているそうですから、かなりの量になります」 「行き場のない“いかだ”を雑草対策の救世主に」と呉市の竹チップ製造会社「TEGO」が先月から始めました。 土の上に敷き詰めるだけで主に人の手が行き届かなくなった住宅や山間部などで手軽に草を生えにくくする役割を見据えています。
【TEGO・中原 佑介】
「雑草の種が飛んできてもですね厚さ10センチくらいにしてまくことによって雑草の種が根付けないというメリットがありまして空気の層みたいな形でなっていますね」 瀬戸内海全体に浮かぶカキ筏の数はおよそ1万2000台。その多くが竹製で 5年ほどで耐用年数を迎え、年間2400台ほどが新たなものと交換されています。
【漁協の職員】
「カキいかだを焼いた跡の炭ですね。土のう袋で16~20袋くらいですね」 ただ、これまで役割を終えたいかだの活用策はなく、ほとんどが焼却処分されていました。
【大野町漁協組合・河野 重明 参事】
「(焼却処分すると)地域住民の方からも苦情が来ていましたし、環境的にも問題がありますから、できれば焼却処分を止めたいというのはあったんですが、現実的になかなかできなかったので」 機械を通せば貝殻が付着した状態でも次々とチップに生まれ変わります。 いかだ1台あたり、200キロ前後ができる計算です。 もともと海の上に浮かんだ「いかだチップ」は植物が苦手とする塩分を含み、通常の竹チップ以上に効果が期待できます。
【TEGO・中原 佑介】
「有効活用していってよりいい環境を作れるような循環する社会を築く手助けができればと思っています」 今後、福山市内にこの「いかだチップ」を敷く実証実験が始まる予定で、陸上での「雑草対策」という新たな活路を本格的に見出していきます。